技術と品質
いつもの時代もアイデアと感性の側にマルマン文房具。
幼い頃、初めて手にする文具はノート。思い出とともに年月をきざむノートは誰にとっても馴染みが深いものです。紙を手がけて80年、マルマンの出発は子どもの夢を描く"学習用スケッチブック"でした。それ以来、私たちは生活の中に夢を追い、生活の中での「人と紙の関係」を優しく、丁寧に、しかも機能的に捉えることにより、自己表現の一部としての文具、事務用品を開発。その後も、時代の変化、技術革新を背景にユーザーのニーズをとらえつづけ、原料二次、三次製品の誕生を見るにいたりました。こうしてマルマンの製品テーマである「人と紙の関係」は「人と情報の関係」へと広がりをみせ、次々に新製品を生み出してきたのです。ノートブック、ファイルノート、ルーズリーフ、ファイルなどの文具・事務用品関係では350種、キャンバス、スケッチブック、画のう類などの専門画材用品でも300種を数えるまでになり、特に150年の歴史を持つ英国ウインザー&ニュートン社との提携(昭和51年)は、さらに幅の広い、高品質な文具画材の提供を可能にしました。誰もが手にするノートの中に、きっと"マルマン"があるはずです。
使う側の立場と商品の特性を技術に生かす。
マルマンの研究テーマは「紙の合理的な綴じ方」。このテーマをもとに技術革新を推進、文具業界発展に多くの貢献をしてきました。1960年(昭和35年)にはドイツ製機械を生産ラインに取り入れ、スパイラルノートを製造。また、現在では当たり前となったプラスチックバインダーも当時にしては画期的なもので、それまで主流だった金属製バインダーを凌駕、業界で一大エポックメーキングとなりました。さらに、機能面とデザイン面での表紙の付加価値も追求。それまで大学ノートに見る地味な色が中心であった表紙に情報の分類化を目的に、赤、青、緑色などの色を取り入れ、カラー化に成功。この製品が1964年(昭和 39年)、紙製品業界では史上初の、通産省選定のグッドデザイン賞に輝くなど、マルマンは常に次代の製品を追求してきました。“志”の通う文具づくりを目指すマルマン。その精神が数々の技術を生んできたのです
文具は目的応じて様々な分化をとげる、だからこそクラフトマンスピリッツ。
現在では製品のほとんどが機械によって大量生産されていますが、それでも最後の仕上げや機械だけでは制作不可能な微妙な部分は熟練工の手作業にかかってきます。ノートの機能性だけを捉えるのではなく、1つの造形美としてノートの価値が高まり、目的にあわせたノートの分化が進む現在においてこそマルマンの伝統につちかわれた技術と精神が生きてくるのです。
品質へのこだわりは全ての素材に現れる。
マルマンの文具作りは、機能性、デザイン、カラーのチェックからさらに重さ、厚み、質感といった感覚的なところまで及びます。素材の厳選など、ノートひとつをとっても紙質はもとより、芯になる板紙も気温や湿度の影響でそらないものを、またスパイラルの針金もナイロンでコーティングされた細くて丈夫なものを、表紙部分に使用する化学接着剤にも気を配っています。その材料は国産のものにとどまらず、欧米各国からもかなりの量を輸入調達しています。使っていて違和感のないもの、常に良質な製品をスタンダードとして取り入れて頂けるようマルマンの努力は創立時から変わりません。
品質と製造
多能工的要素が要求される生産部門、そして流通の合理化。
文具の多品種化が進展する中、生産ラインにおける商品と製造機械の関係が非常に重要になってきています。マルマンは生産の合理化を設立当初から重視。関連会社、宮崎マルマン(株)ではルーズリーフやノートの加工など大量生産部門の自動化をはかっています。また特殊文具の生産を中心とするマルマン(株)相模工場では、流通の合理化を主眼に設備を新築。ユーザーのニーズに合わせ欲しいものを欲しい時に提供できるよう、材料が加工され運び出されていく過程が全て 1つの敷地内でスムーズに行われています。例えば、材料を最適な状態で保管する倉庫を作業場と分離し、現場と倉庫を隔てる扉は自動センサーで開閉するなど随所にその工夫が見られます。
創意工夫と情熱がマルマンの方向を決める、新たなる研究テーマを追い求めて。
「綴じ」に関する研究過程で生まれてきた新たなテーマ、それが「化学樹脂」の開発と応用です。コストを抑え、かつ利便性の高いものをと、素材の応用と活用に着手したのが1965年(昭和40年)。その成果として誕生したプラスチックバインダーは今もマルマンを支える主力商品の1つです。化学樹脂の利用範囲は、表紙やカバーなどにも及び、今後もその需要はたかまるばかりです。「樹脂」に関わりはじめ、以来、その研究開発は続き、そしてその中でさらに新たなテーマを探究していく、これは、素材と商品のベストな関係を追い求めることが最重要課題と考えるからです。
つねに新しいものを、マルマンの製品は社員全員の発想から生まれる。
製品アイデアの源は全社員。そして、そのアイデアをふくらませ、試作品、製品化へとすすめるのが企画担当部門の少数精鋭メンバー。「会社一丸となっての製品開発」これが、生活の中に夢を追い続けるマルマンの企業姿勢でもあるのです。
研究開発
情報化時代だからこそ活躍する舞台は多種多様。
情報を記録、保存するということが、ビジネスの鍵を握る今日OA化が進展し、フロッピーディスクや様々なメディアが登場してもやはり人と紙はきりはなせません。事務用品においては、コンピュータのマニュアルなど多量の紙を綴じられ、そのまま卓上でスタンドさせても使用できるファイルなど、またオフィス用品では卓上カレンダー、システム手帳など、新しい機能を持った商品を次々に開発。くわえて特注ファイルの製造もおこなうなど、企業のオリジナリティの形成や情報整理の効率化をマルマン特需部がバックアップします。
研究開発にはかかせない探究心と情報収集力。
いつもいいものを提供したい。そんな心意気が早くから海外へ眼をむけさせました。設立当初のドイツ製機械の導入、また1968年(昭和43年)には業界の先陣をきって米国現地法人を設立、欧米の技術/情報を収集し、製品化に生かすなど、常に前向きな姿勢が今日のマルマンの“源泉”となっています。また、現在においても社会のニーズを的確に捉えるよう、国内はもとより、国外にも足をのばすなど、常に謙虚なしかし旺盛な探求心をもって情報収集、トレンド分析に取り組んでいます。
