ペーパーマイスターの仕事

ペーパーマイスターとは

マルマンには、製紙会社から納品される国産オリジナル用紙の品質管理を担っている「ペーパーマイスター」がいます。
さまざまな種類の筆記具や絵具を使用して、書き心地や紙の強度を幾重にもチェックしています。こうした、人の目や感覚によるチェックがあるからこそ、機械化や量産化が進んでもマルマン製品の紙の品質の良さは保たれ続けています。

遠藤恒夫(えんどう・つねお)

マルマンのペーパーマイスター。
マルマンの紙の品質の基盤を作った前川博に指導を受けた。現在は、紙のスペシャリストとなる後進育成にも力を注いでいる。

いつでも安心して使える
「紙」を目指して

マルマンは国産オリジナル用紙を13種類保有しており、それぞれの用紙を常にチェックすることで、品質管理をしています。
筆記用紙では、「にじみにくさ」や「滑りやすさ」などをチェックしています。どんな筆記具を使っても「書き心地」の良さを感じていただけるよう、さまざまな筆記具を用いて確認しています。特に、裏面にインクが抜けないことがポイントとなるので、さまざまなメーカーの万年筆と複数の色のインクで試し書きを行います。

画用紙では、「子供たちが使うこと」を第一に想定してチェックしています。
強い筆圧で書いたり、消しゴムでゴシゴシ消したり、水彩絵の具で何度も重ね塗りをしても、毛羽立たない表面であることを確認しています。
もちろん、インクの浸透具合を示す「数値」など科学的側面からもチェックをしていますが、紙は生き物なので、最終的には人間の感覚を大事にして紙の品質を維持しています。
このようなチェックのもと紙に改善点が見つかった際には、製紙会社と協力し、即座に改善をおこなっています。

みなさまに安心してお使いいただけるように、
マルマンのオリジナル用紙は、日常的にアップデートされ最新の状態が保たれています。
だから、マルマンの紙はいつでも書きやすいのです。

ペーパーマイスターのお気に入りの紙

レポートパッド筆記用紙 60g/㎡

この紙の開発に携わり、「薄くて書きやすい紙」を実現できたことです。60g/㎡と薄くなると、紙面がツルツルですべり過ぎたり、インクのにじみが発生したりなど、マルマンが追求する「書きやすさ」の実現が難しくなるのですが、製紙会社の知見やノウハウと私共の熱意で実現できた思い出の紙です。薄い=軽いになりますので、携帯してご使用になるメモやパッドに使うことで「使いやすさ」の一因になっています。

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ポケットクロッキーブック 白クロッキー紙 52.3g/㎡

こちらも筆記用紙60g/㎡同様に薄い紙なのですが、鉛筆を使ったデッサン(素描)用として開発されたもので、紙面が少し粗めの紙です。鉛筆の黒鉛の乗りが抜群なので、鉛筆派には必須アイテムです。こんなに薄いのに万年筆で書いてもインクのにじみやウラ抜けがほとんどなく、とても上質な紙です。ポケットクロッキー1冊持って旅に出て、風景のデッサンや旅先でのスタンプ集めなど、本当に便利に使えます。

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図案スケッチブック 画用紙並口 126.5g/㎡

今や多くのみなさまにお使いいただいている図案スケッチブックですが、その画用紙品質の高さはとても誇れるものです。マルマンの諸先輩方が築き上げた品質を、我々世代はそれを守り、さらにアップデートをすることで、みなさまにお届けしています。その歴史の重さと責任の大きさのため、幾度も壁がありましたが、どうにか続けてこられた思い出の多い紙です。

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