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【スケッチブックシアター】おすすめのネタは？仕掛けの作り方や題材を確認
4月から保育園で新しいクラスの担任になった保育士さん、そしてこれから保育実習を控えている保育学生の方にとって大事なのは、「子どもたちのハートをがっちりつかむ」こと。その心と心の距離を近づけるコミュニケーションにおすすめのツールが、「スケッチブックシアター」です。スケッチブックシアターの作り方やテーマ（題材）を押さえておけば、忙しいなかでも子どもたちのハートをつかむことができるでしょう。
この記事では、忙しくてゆっくり題材を考える時間がない保育士さんや、自分のクラスに合った題材がわからない保育実習生さんに向けて、スケッチブックシアターのおすすめネタや作り方のコツなどをご紹介します。
保育実習生さんのなかには、「スケッチブックシアターがどんなものか知らない」という方もいるかもしれません。まずはスケッチブックシアターの概要や採用するメリット、作り方のポイントなどを確認しておきましょう。
保育園では、なにかの作業や活動を始める前の導入（先生の話に集中してもらうためのツール）に使われることも多くあります。
一般的な絵本とは異なり、スケッチブックシアターには文字がありません。そのため子どもたちはよりイラストに集中しやすく、先生の話にも聞き耳を立てるようになります。また、遠くからも見えるように、絵本より大きなシアターをつくることも可能です。スケッチブック1冊で完結するため、保管が簡単な点もメリットといえるでしょう。
物語のキャンパスとなるスケッチブックは、消しゴムで消しても傷みにくい丈夫なものや、色を鮮やかに発色してくれるものなどがおすすめです。紙に絵を描く際は、子どもたちにもわかりやすいようにはっきりとした色で塗るようにしましょう。
広範囲に色塗りする場合は、色画用紙を切って貼り付けると時間を短縮できます。画用紙などを切り貼りして絵の一部を隠すような仕掛けを作れば、子どもたちの想像力を育むことにもつながります。
スケッチブックシアターでは、子どもの年齢に合わせた題材を選ぶのがポイントです。ここではまず、乳児を対象としたおすすめのネタについてご紹介します。
● 作り方・遊び方
作り方は簡単で、色画用紙で作った動物の顔をスケッチブックに貼り付けたのち、同じ色画用紙で両手を作って顔を隠すように貼り付けるだけ。隠している両手をめくれるように、貼り付けるのは手の根本の部分だけにしましょう。作り方によっては、ひとつのスケッチブックで複数の遊び方が可能です。まず上記の作り方で遊べるのは、顔を手で隠して「なんの動物だ～？」を子どもたちに問いかけるクイズ。表情の違う動物の顔を2種類作れば、「にらめっこ」や「いないいないばぁ」も楽しめます。
● 作り方・遊び方
最初のページにクレヨンを、次のページにその色の食べ物や生き物のシルエットを、最後にそのシルエットの答えとなるイラストを描きます。あとは、これの繰り返しです。幼児期の子どもたちならクイズ形式で楽しめますが、乳児期の場合は、歌に合わせてどんどんページをめくっていったほうが関心を持ってくれるでしょう。
このスケッチブックシアターでは、楽しみながら色の種類を覚えられます。原曲に登場するのは赤・青・黄・緑の4色だけですが、アレンジすればいろんな色を登場させることも可能です。
● 作り方・遊び方
作り方は、スケッチブックに絵を描くだけ。歌に登場するものをそのままイラストにして描いてもいいですし、すべての数字を動物で例えるアレンジを加えることもできます。とくに小さな子は動物に興味を示す傾向があるため、すべての数字を動物にアレンジしたほうが興味をひきつけやすいかもしれません。あとは歌に合わせてページをめくり、目と耳で楽しんでもらいましょう。乳児の場合は、歌詞の繰り返しことばの部分を強調すると高い興味を示してくれます。
年齢にもよりますが、幼児期の子どもたちはある程度コミュニケーションがとれます。スケッチブックシアターでも、クイズ形式など子どもたちも参加して楽しめるネタを選ぶとよいでしょう。
● 作り方・遊び方
ページの中心に線を引いてカッターなどで縦に切り、左側に動物や野菜、キャラクターなどのシルエットだけを描きます。そして右側には答えとなる色・模様つきの動物や野菜、キャラクターなどを描けば完成です。「これはなんの動物かな？」と子どもたちに問いかけ、難しければ一瞬だけ見せたりしながらヒントを出してあげましょう。
● 作り方・遊び方
最初のページにピクトグラムを描き、次のページに答えとなる人物や行動をしている絵を描くだけです。アイデア次第でいくらでも作れるので、子どもたちと一緒に問題を考えるのもおもしろいでしょう。
● 作り方・遊び方
お店の背景を描いた1枚目の紙（後ろ側のページ）のうえに2枚目以降の用紙を重ねていくという仕組み。2枚目以降の用紙は縦にカット（3等分から4等分）し、それぞれに異なる野菜のイラストを描きます。そうすることで、お店の背景のうえにどんどん野菜を登場させられるという仕掛けです。
魚やおもちゃなどあえて八百屋に並んでいない商品を描き、間違いを探させるのも効果的です。そうすることで、子どもたちが実際のお店を思い浮かべながら考えられます。野菜の絵に「100円」などと書いておき、「大根はいくらで買える？」「にんじんときゅうりはどっちが高かった？」などと考えさせても勉強になるでしょう。
スケッチブックシアターの作成に欠かせないものといえば、なんといってもスケッチブックですよね。ここでは、保育園でのシアターづくりに使いやすいマルマンのスケッチブックを3つご紹介します。
また、スケッチブックのサイズ選びにお困りの方は、以下をご覧ください。
スケッチブック サイズの選び方
黄色と深緑の 表紙デザインが人気の『図案スケッチブック 』。とくに紙質にこだわっており、クレヨン、水彩、色鉛筆などさまざまな画材がなじみやすいように、表面にはシボとよばれる凹凸がついています。どの画材とも相性がよいので、スケッチブックシアターの用途にぴったりです。
紙はしなやかながら強度があるため消しゴムを使用しても傷みにくく、保存性にも優れているので長く使えます。A版・B版サイズで持ち運びしやすく、『オリーブ』や『アートスパイラル』より安価で軽い点も特長です。
『オリーブ 』も、紙の凹凸がほどよく出た厚口の画用紙です。図案スケッチブックよりも紙に厚みがあるため強度が高く、強めの筆圧で描いても、重ね塗りをしてもボロボロになりません。
絵具の発色がとても美しいため、水彩絵具やパステルなどを使って絵を描くのもおすすめです。とくにグラデーションやかすれなど、繊細な色の変化を表現したいイラストに向いています。
『アートスパイラル 』は、オリーブと同じく厚口のしっかりした画用紙です。24枚と枚数が多いため、枚数の多いスケッチブックシアターにぴったり。用紙には中性紙を使っており、保存性と耐久性に優れているのも特長です。紙の劣化を抑えられることから、「毎年使えるような定番のスケッチブックシアターを作りたい！」という方にも適しています。
ご紹介した3製品のなかではもっとも表紙が厚く、7色展開とカラフルなのが特長。お気に入りのページを飾りたい方や、作品のジャンルごとに色分けしたい方におすすめです。
